「真空管の音が好き高校生になったら部屋で毎日ギター弾いてた～」と口ずさみながら本当に部屋で毎日ギターを弾いていた高校時代から変わらず五十嵐さんのギターの音が好きです。
ギターの音って不思議で、同じアンプ、同じギター、同じセッティングでも違う人が弾くとまるで違う音が出るんです。
五十嵐さんの煌びやかで、それでいて薄い鉛でコーティングされたような左胸に響くギターの音を聴いていると、自分の体内で五十嵐さんが叫んでいるような錯覚に陥ることがあります。
悔しいけどこの音を出せるのは世界に1人しかいないんですよね。
syrup16gの新作を待ち侘びていました、発売おめでとうございます！
斎藤宏介 (UNISON SQUARE GARDEN / XIIX)
ギターの音って不思議で、同じアンプ、同じギター、同じセッティングでも違う人が弾くとまるで違う音が出るんです。
五十嵐さんの煌びやかで、それでいて薄い鉛でコーティングされたような左胸に響くギターの音を聴いていると、自分の体内で五十嵐さんが叫んでいるような錯覚に陥ることがあります。
悔しいけどこの音を出せるのは世界に1人しかいないんですよね。
syrup16gの新作を待ち侘びていました、発売おめでとうございます！
斎藤宏介 (UNISON SQUARE GARDEN / XIIX)
シロップでは珍しく、晴れた日に聴きたいと思った。日常のどこにも馴染む透明感と、それでも決していなくならない（なれない？）存在感が同時にある。
ずっと聴いていられる。ありがとう
この3年間文字通り地球規模で、
世界中のありとあらゆるすべての人が、
これまで生きてきた世界から遮断されて、
身分も、地位も、一切関係なく、
“のけ者”と成り果てた世界。
『のけ者達に捧ぐ』
昔この稀有なバンドのベスト盤に、
恐らく本人の意思とは関係なく、
添えられたCDの帯文の一節。
今syrup16gの五十嵐隆その人は、
一体何を考えて生きているのだろう、
とファンの皆は思っていたと思う。
その答えは圧倒的音楽的強度に支えられ、
不要不急とされた音楽を楽しみ尽くした、
スリーピースのロックバンドとして、
明確に世の中へ提示される事になった。
亡くなった人に街中で遭遇したような、
はじめての感覚を味わったあの『生還』
2022年に日本で産み落とされた、
間違いなくバンド史に刻まれる、
『翌日』以降を唄った名盤。
今、この世界に改めて問いたい。
『世界中の、のけ者達に捧ぐ』
凄くいい！とにかく日常のリアルが鮮明に描かれてる詞がとにかく刺さる。特に診断書の「診断書待ってる 死んだっしょ 埋まってる」このなんとなくぼんやりとした感じがほんとにリアルだなと感じます。全体的にメロディなんかもおもしろく仕上がってます。
中年の諦念や駄洒落と、ロックの大人達の意志や優しさが合わさったアルバム。過去の作品や実績にあぐらをかいたり、逆に中年の自虐や自己卑下でチャレンジを避けるような歳になっても、今これだけ切実で誠実なアルバムを出せるのは、若さに頼らず、若造もせず、馴れ合いにもならず、適度な緊張感を保った、中年の中堅ロックバンドのお手本と言っても良いぐらいです。
自分を中心に考えて自分のつらさや孤独ばかり歌っても納得がいくのに、ここまでに至る道の辛さ・険しさを乗り越えて、バンドとして連帯し、人に優しくできるようになった曲の数々に対して、言葉としては安直ですが感動しました。
曲に関してはメロディが相変わらずすごく綺麗なだけでなく、ライブで聴くと、ベースやドラムがきっちり支えていることが伝わります。そして、最初にこれらの曲が発表されたライブ会場がそれなりの大箱とあって、大箱全体を飲み込むような壮大な曲が多いです。
最後に、アルバムのラストあたりをどういう曲で締めるかが気になっていたのですが、ちゃんと頭から最後まできっちりスジを通し、アルバム全体を聴かせる根気を取り戻してくれていてホッとしました。
結成から何年経っていても、世の中がどんな状況になっても、枯れることも腐ることもなくこんなアルバム発表しちゃうほどの楽曲が作れる人たちなんだなってわかってしまいましたね、シロップ。
色々なインタビューなど読むと、今回のキタダさんの貢献度は計り知れなかったと思います。なんというか、本当にありがとうございます。お陰で(がっちゃんが暴走せずに)素晴らしいアルバムに出会えました。